タクシードライバーに必要な地理試験とは？

タクシードライバーになるのに、地理試験と呼ばれる試験を受ける必要があることをご存知でしょうか。

本記事では、地理試験の内容や試験対策方法について解説しています。

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地理試験とは？

地理試験とは東京都や大阪府、神奈川県などの内、一部の指定地域でタクシードライバーになるために必要となる地理に関する試験です。ですので、すべてのドライバーに必要な試験というわけではありません。

試験内容は全40問出題され、8割以上の正当率で合格です。また、試験会場は各所轄のタクシーセンターで行われ、ペーパーテスト形式で出題されます。

地理試験実施の指定地域

• 東京都（23区・三鷹市・武蔵野市）
• 大阪府（大阪市・堺市（美原区除く）・和泉市・池田市・吹田市・豊中市・泉大津市・高槻市・守口市・茨木市・八尾市・箕面市・門真市・摂津市・高石市・東大阪市・三島郡及び泉北郡の区域）
• 神奈川県(横浜市・川崎市・横須賀市及び三浦市)

地理試験の具体的な問題内容

具体的な試験内容は主に以下のようになっています。

• 道路の名前や番号
• 地域名
• 有名な建造物や公園、名所、旧跡など
• 駅の場所

また、2015年10月1日より新たに「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」が追加され、新たに以下のような項目が問題に追加されています。

• 法令(道路運送法・タクシー業務適正化特別措置法・その他の関係法令に関する事項など)
• 安全(当該指定地域における交通事故の発生状況・交通事故の防止及び事故発生時の措置に関する事項など)
• 接遇(タクシーの運転者の基本的な心構え及び接遇に関する事項・高齢者・障害者等の乗車・降車等におけるタクシー運転者の対応に関する事項など)

地理試験に更新はあるの？

指定地域でタクシードライバーでいる間は、更新のための試験など受ける必要はありません。何らかの理由で指定地域以外の場所でタクシードライバーを始めた場合は、地理試験合格の有効期間が2年に設定されてしまいます。

一度地理試験に合格した場合でも、他の指定地域でタクシードライバーを続けるために、再試験が必要です。

地理試験の受験料

タクシードライバーの地理試験の受験料は以下のようになっています。

• 東京タクシーセンター：6,800円
• 神奈川タクシーセンター：3,400円
• 大阪タクシーセンター：3,400円

地理試験の合格率・勉強法

地理試験の合格率は50%程度となっており、初受験で合格できなかったという方も少なくありません。超難関資格とまではいきませんが、しっかり勉強する必要があるでしょう。

おすすめの勉強の進め方は以下の通りです。

• 病院や大学、区役所、警察署、大使館などの位置を覚える
• 主要道路～首都高を覚える
• 駅や周辺建物を覚える
• 上記を覚えてからつなげるように全体図を覚える

なお、地理試験の問題は地図6種類、各地図に対して20種類の試験問題とかなり多くのパターンが用意されています。問題については、東京タクシーセンターで販売されている「タクシー運転者地理試験問題例集」を購入し、勉強すると良いでしょう。

地理試験受験に向けた心構え

合格ライン8割以上の点数が必要で、合格率が50%程度と簡単な問題ではありません。試験範囲が広いこともあり、大変に感じるかと思います。

しかし、問題自体はマークシート方式ということもあり、すべての解答を筆記で答えるわけではありません。

難しい問題については、深く悩みすぎずに次の問題に進み、最後に時間をかけて解くといった、試験に対する心構えをつくっておくとよいでしょう。

一般的に5～6回程度試験を受ける方が多い

タクシードライバーの地理試験は簡単な問題ではなく、1回で合格する方はそう多くありません。

もちろん、1回で合格できればよいのですが、不合格になったとしても、多くの方が5～6回程度は受けているというデータがあります。ですので、必要以上に落ち込む必要はありません。

数回試験を受けている内に、問題の傾向や地図そのものを覚えていくはずです。焦ることなく、毎回の試験でベストを尽くすようにしていれば自然と結果はついてきます。

地方出身者が不利という訳ではない

地理試験は東京や大阪、神奈川など指定地域でタクシードライバーになるのに必要な試験です。地方出身者が該当のエリアで試験を受けるとなると、該当のエリア出身者の方と比べ、やや不利に感じるかもしれません。

しかし、地理試験の問題は非常にコアな問題が多く、該当のエリア出身者だからといって必ずしも知っている問題ではありません。地元出身でも、地方出身も、ほとんどスタート地点は変わらないと言えるでしょう。

合格後のことも考えよう

地理試験は地図を覚える試験です。折角なので合格してタクシードライバーとして働きはじめた後のことも考えて、地図を覚えてみてください。「この目的地に行くなら、この道を通った方がスムーズかも」と考えることで、より記憶に残りやすくなるはずです。

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