タクシーチケットの種類や処理の仕方

最近では一時期に比べるとタクシーチケットを利用する会社も少なくなりましたが、キャッシュレス化の進んだ昨今では利用してみると思ったより便利と感じる方も少なくないかと思います。

本記事では、そもそもタクシーチケットとはどのようなものなのかや、タクシーチケットのメリット・デメリット、処理の仕方など解説します。

タクシーチケットとは？

タクシーチケットとは、「料金を後払いにできるチケット」であり、タクシー会社が主に法人を対象に発行しているチケットです。

イメージとしては、タクシーの料金の支払いをクレジットカードで行うといったものだと考えるとよいでしょう。

法人の社員がタクシーを使う場合、現金で支払うのであれば、社員の財布からお金を出し、後で会社に経費として請求するのが一般的です。一方、タクシーチケットがあれば社員は自分のお金を使うことなくタクシー代を精算できるようになります。

社員が立て替える場合には、一度自分の財布からお金が無くなることに加え、領収書を紛失した際には最悪経費として認められない可能性があります。

また、会社側としても誰かがタクシーを使う度に経理の社員が経費精算しなければならず、そこに人件費というコストが発生するもの。タクシーチケットを利用することでこうした手間や人件費を削減する効果が期待できます。

ちなみに、タクシー運転手側はタクシーチケットを受け取るとその場で料金を受け取らず、後日まとめて請求することになります。そのため、会計上は「未収金」として取扱い領収書も発行しません。また、タクシーチケットはクレジットカード会社が発行するタイプもあるなど、いくつかの種類があります。

タクシーチケットの種類

タクシーチケットには以下のような種類があります。

• タクシー会社発行のタクシーチケット
• クレジットカード会社発行のタクシーチケット
• 大手企業発行のタクシーチケット

タクシー会社発行のタクシーチケットだと、基本的に発行したタクシー会社でしか利用できません。一方、クレジットカード会社発行のタクシーチケットであれば利用できるタクシー会社は限定されません。

また、大手企業のタクシーチケットも利用できるタクシー会社が限定されないのが一般的ですが、どちらかというと「約束手形」といった意味合いが強くなります。

タクシーチケットを利用するメリット・デメリット

タクシーチケットを利用するのにはどんなメリットがあるのでしょうか？

タクシーチケットのメリット

先述の通り、会社の経理担当者やタクシーの利用者からすると支払いの手間が軽減できたり、経費精算の手間を減らして人件費を削減できたりするメリットがあります。こうしたメリットから、利用してもらいやすくなり、タクシーやタクシードライバーの売上アップを期待できるでしょう。

特にタクシー会社発行のタクシーチケットであれば、基本的に発行したタクシー会社や関連会社しか利用できないため、他のタクシー会社を利用する可能性が低くなります。また、利用者側の視点でも、タクシーチケットがあることで優先的に配車してくれるといったメリットを受けられます。

タクシーチケットのデメリット

タクシーチケットのデメリットは、事前にチケットを用意する必要があることが挙げられるでしょう。

現金であればいつでも財布から取り出せますし、手持ちがない場合でもATMから引き出せるので、使用するタイミングを選びません。しかし、タクシーチケットの場合は、営業先で急に雨が降ったり、駅が混み合ったりして、タクシーを使おうと思っても、「手元にタクシーチケットがない…」といった状況になる可能性もあります。

かといって常に財布に入れておくと、タクシーチケットを紛失してしまう危険性が出てしまいます。タクシーチケットを紛失しても利用中止の手続きを取ることはできますが、こうしたデメリットがあることを知っておくとよいでしょう。

タクシーチケットの処理の仕方

タクシードライバーが乗客からタクシーチケットを渡されたら、タクシーチケットに必要事項を記入してもらって受け取る必要があります。記入してもらうのはメーター料金や高速道路の料金、乗車区間、利用費、乗客の署名などです。

受け取ったチケットは大切に保管しておき、業務終了後に会社に持ち帰って、売上金入金時に「未収金」として処理する必要あります。この辺りの詳細な処理方法はタクシー会社によって異なります。

例えば、タクシーチケットを会社に渡せばOKなところもあれば、会社独自の書類を作成して提出する必要があるところもあるでしょう。

なお、乗客がお酒に酔っているなどして自分で記入できない場合、タクシードライバーが代わりに記入できますが、この場合、乗客の名前が分からない場合は空欄にしておきましょう。

空欄のままでも請求は可能です。ただし、後日トラブルになることを避けるためにドラレコに記録して証拠を残すなどして、念のための準備を検討しておくと良いでしょう。

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